2017年 03月 18日
LA LA LAND |
「あの時もっとこうしていれば」
人は皆、
そんな後悔の繰り返しをしているのかもしれません。
話題作のLALALAND。
この映画を観てふとそんなことを思いました。
後悔の連続という事ではなく、
色々な経験が今の自分を作っているし
たらればの話をしたところで本当に別の道を進んでいて
どうなるかは誰にも分からないこと。
でもつい考えてしまう…
「あの時もっとこうしていれば」
という事。
誰もが経験したであろう苦くて甘い
人生の甘美な切なさをラストシーンで
わ~っと振り返る。
だからこそあのシーンで
誰もが胸を掴まれてしまうのではないでしょうか。
97年の大好きな映画で
「スライディングドア」というものがあるのですが
今回まさにそれを思い出しました。
オープニングからいきなり始まる
ミュージカルの世界に少し驚かされましたが
恐らく計算しつくされている
鮮やかなカラーコーディネートやフォーメーションが
とにかく美しくうっとり(〃∇〃)
主人公ミアやセバスチャンの衣装の色等も
色で感情を表現している様な印象を受け、
又、スマホやPCを扱っているところから
時代背景が「現代」だと十分理解できるのにも関わらず
様々なところから醸し出される
古き良きハリウッド感。
「ジャズ」というのがひとつのテーマになっているので
50年代を感じさせる演出になっており、
ミアがスタジオをセバスチャンと見るシーンにおいても
ペンキを手塗した様なハンドメイド感があり、
希望に満ち溢れていた時代を彷彿させる
ワクワク感がプラスされています。
「あの頃はよかった」
と過去を振り返ることもあるけれど
文句を言うだけではなく
現状を理解し、受け入れた上で
人は前に進まなければならないという
深いメッセージが隠されている様な気がしました。
お互いにとって
「過去の人」
ではないのに
前に進まなければならない現実が
切なさに溢れ、心を震わせるのです。
美しいラストシーンは
観る人が歩んできたその歴史によって
捉え方が大きく変化し、
ある意味、その人なりの決着をつけさせてくれる感じ。
渡辺直美ちゃんのCMじゃないけど
つい踊りだしたくなってしまうような
「これぞ!ミュージカル!」
という素晴らしい音楽が
夢の様なひとときをくれる…
そんな素敵な映画です♪
by atsuko_sense
| 2017-03-18 02:20
| Movie&TVDrama